感性は力                march 1,2011

失われた20年、いまだ立ち上がれぬ日本経済、そして活力を失った日本の若者たち、どうしたら彼等をエキサイトできるのだろうか。

芳村思風さん と行徳哲男さん の共著 “いまこそ感性は力”にその解答があるように思う。

Steve Jobs のことを書いた “The Innovative Secret of Steve Jobs.”の中に若者を奮い立たせるような感性の力が生き生きと描かれている。この二冊の本を読んで人をエキダイトさせるリーダーの姿を見ることが出来た。

今こそ感性を磨いて人間としての本質に還って日本を生き返らせることができる起業家が出てくれる
のを期待したい。

そして起業にチャレンジして世界に冠たる大企業に育て上げて日本経済を立て直してくれる人がたくさん出てくれることを期待したい。

昭和35年 芳村思風氏は “感性論哲学の世界” を執筆し 自費出版をした。その本を最初に買って読んだのが行徳哲男 氏であった。その出会いが二人を感性哲学の宣教師にしたのでした。
西洋の理性を基とした哲学がその力を失って以来、感性哲学こそ、現代の危機を救うのではないかと言う、御二人の持論をもとにして対談形式でこの本“いまこそ感性は力なり”が書かれている。

本の中からそのエッセンスを拾って紹介したい。
王陽明の言葉の中に“天下の事万変(激動、激変)といえども吾がこれに応じて生き残れる所以は喜怒哀楽(すなわち感性)の四者を出ずです。これすべて学の要にして政(マツリゴト)、又すべからくそのうちにあり” 
何と感性の重要性を500年も前に唱えてくれいたのです。
西洋哲学が理性が天から与えられたものだとしてそれを人生の指針としていたので、感性がなおざりにされてしまったのである。

理性とは生きているものを殺す力がある。だから宗教戦争、民族戦争、イデオロギー闘争で大勢の人が殺されるのである。

アジアで最初に ノーベル賞をもらった,哲人 タゴールは国家の崩壊の要因に [哲学無き政治]、
[感性無き知性]、[労働なき富]、[人間性なき科学]、[犠牲なき宗教]、などをあげている。中でも
感性なき知性こそ国家崩壊の最大の要因だと、行徳氏はいっている。
日本の失われた20年も日本のリーダーのこの感性なき知性がもたらされたものでしょう。

今回の金融危機もウォルストリート の労働なき富によってもたらされたものかと思う。

感性こそ今の日本あるいは世界を蘇らせる力かもしれません。
日本のリーダーに期待したいが、あまりにもビジョンがなさすぎる。 感性の欠如なのかもしれません。
芳村思風さんは[感性は何かと一ことで言ったら感性は人間の本質であり。生命の本質である宗教の究極的な実存だとおもいます。ですから感性と言うのを本当に極めて行ったなら宇宙の摂理に則った生き方ができる。そいう絡みがあるわけです。] 
とおっしゃっている。
行徳さんは [フランスの哲学者レイモン、アロンが今の若者を覚醒させるには(死ぬ気でぶっつかれる偉大な思想)が必要だと述べている。]

今日本には確かに若者をエキサイトさせる目標あるいは夢が与えれられていないのでは、感動を与える夢、あるいは国家としての目標みたいなものが必要なのです。

かってケネデ が人間を月に送りそして無事に地球に返すのをこの10年の間に実現しようと言う、目標を掲げた、その目標で若者がどれほどエキサイトしサイエンスに進むひとが増え、また、イノベイッションが啓発されたのです。

バブル崩壊後の資本主義経済の行き詰まりを打開するには感性を基にした大きな目標あるいは夢を掲げる必要があります。

芳村思風さんは[人間にとって最高の哲学とは、(この為なら死ねる)と言うものをもつことです。
それがないと完全燃焼はできませんし、本当の感動はありません。だからリーダーは人を感動させて皆がついて行きたくなるような人間的魅力が必要なのです。そういう人物が今はいないということが非常に大きな問題です。] と述べられています。

ドラガーは日本の明治維新は奇跡だと言っている。どの革命も大勢の人が殺されています。しかし江戸城開城の時には一滴の血も流れていない。それは優れたリーダーが感性型だったからという。
西郷、龍馬、とか山岡鉄舟 などというリーダーがいたからだ。

[第三の波]を書いた アリビン トフラー は情報産業の第三の波にどう対処するのかをたった二つの事を考えればいいとのべている。
一つは イマジネイッション で(こういうものを作りたい)と想像する、それが(創造)につながる。
もうひとつは 情熱です。この二つ以外は下請けに出しなさいと言う。

なるほどSteve Jobs が人が最も使いやすいコンピュウター を作りたいと言う イマジネイッションを持ちそれが Iphone、Ipad に創造されていき確かにこれらはみんな下請けで作られている。

Steve Jobs に見る感性のリーダー。
Steve Jobsの事を書いた “Inovation Secret of Steve Jobs” に見るリーダーのすがた。
Steve JobsはVision を絶えずかかげている。そしてそれにものすごいPassion をくっつけている。  曰く 
“Passion was meaningless without Vision” 
”Dream Big , Create、 Vision is the fuel that give you eneergy to reach your drems, but vision provide the road map.”
Vision に協力な Passion をつけている。
このVision とPassion がゆるぎないものでり一貫していただから一度Apple を離れて復帰してさらに20年にもわたって、そのVision は変わることはなたかってのである。
そして今アメリカ第2の大企業となったのです。

Steve Jobs こそ、”今、感性は力“ に述べられている、リーダーである。
また感性があればこそ Xerox Park でみたユウーザー インターフエス の技術あるいはマウスの概念が使いやすいコンピュウターに必要だという イマジネイションが創造につながったのでしょう。
そして今日の使いやすいコンピュウターが出来上がったのです。

又Apple を追われた後でも Next を作り マッキントシュの技術の進化が維持されたのです。
 リード カレッジをドロップするときにカリグラフ に魅せられたそしてその講義だけは受けた、それがコンピュウターの 美しいホント になりさらにはPixar でのアニメイッションの制作で素晴らしい映画を作ることができたのです。大ヒットした Toy Story など、ができたのでしょう。
Steve Jobs の過去を見る限り、感性の磨きをかける歩みであったようだ、インドを旅し仏教に興味をもち、されにカリグラムに興味をもち、それぞれの点で生きてきた感性をある時神がそれをつなげてくれたようです。

野球選手のイチローが野球世界大会の時最後に彼の打席が来た時に、ヒットを打って日本を優勝に導いたのでした。 この時 インタビユー で彼は何か神が下りてきたように感じたといいている、 彼も又素晴らしい感性持ち主であったからあんな究極の状況でヒットがうてたのです。

行徳さんと 芳村さんが 感性で生きているとは“点” で生きているという、だから 点(てんで)楽しいのだと愉快に笑っておられていたのがおもいだされる。

Steve Jobs も イチロー も点で生きたて来たのだなあと思う。

Obama 大統領が今又第二のケネデー たらんとして再びアメリカの Inovation を活性化し科学教育を強化しようと議会で演説をしています。今停滞している Inovation をもう一度立ち上がらせようとしている。 だからシリコンバレイを訪れて業界のトップをあつめてデナーをしている。(2月17日)
出席者は何とSteve Jobs 若き天才 Face Book のZuckerberg, 
Oracle の Larry Ellison, Stanford 大学の John Hennessy 学長 Twitter の社長、やっぱりInovation はシリコンバレイに期待するのがおおきいのでしょう。

日本のEntereprenur もがんばってほしいですね。先日日米Inovation Forum があり日米の起業家政府の関係者で双方のコラボレイッション でInovationを興していこうと言う集まりがあった。
ルースアメリカ大使が日本の事を心配されて提唱したようです。
有難いですね。なかなかいい会議でした。日本から起業家代表としてJins の田中仁社長が出席されてメガネの革命を話されていた。日本のEntreprenurs も素晴らしいですね。これ又良い感性の持ち主です。

我々は毎日朝に神仏に御祈りをしてその一日をスタートしてきました。爺さん婆さんを見て自然と神仏に御祈りをすることを習慣としてきたのです。それが日本人の 感性をはぐくんできたものとおもいます。
だから王陽明が言うように喜怒哀楽の矛盾の中に生きてこれたのです。

ドラガーが日本人は問題を解決する能力に優れていると言ってる。確かに大化の改新、蒙古の襲来、江戸城無血開城、第二次大戦後の復興など様々の問題を解決してきた。そしてまた今度の経済危機も乗り越えていけるものと期待したい。

芳村さんは日本は世界の色んな文化を矛盾なくうけいれてきた。それは日本人は神道と言う純粋無垢な心を根底にすることによってあらゆるものをうけいれる受容の能力を持っているからという。
それが日本の(和の文化)だと言う。そして大和心を持ち、大和心を実現するために大和魂を養ってきたという。今世紀は和の精神をひつようとしている。世界平和は 和の精神を実現することによって実現されるのだと。そのためには日本人が世界で活躍しなければいけないと提言している。