児玉知浩(Igrow co.jp)さんが数年前から大変苦労しながら、個人で大学生を鼓舞するために、企業から協賛資金を集めて会場を借りて大勢の学生に来てもらい学生達の様々な活動について発表してもらい優秀な学生を表彰するイベント組織、大学生Of The Year を運営していました。私も三年前から審査員として参加してきました。今年から エン・ジヤパンさんが、メインの協賛企業として大半の経費を負担していただけるようになりました。それでも不足な資金を協賛企業からのドーネイションで賄っています。昨年12月は東急電鉄のヒカリエ の会場で開催することができました。学生も300名近くが参加してくれて盛大でした。

昨年と同じように4部門とさらに今年はイノベイッションテクノロジー賞を加えて5部門として各部門より3名に絞りこの3名に大勢の学生,企業家の方の前で発表してもらい審査員が審査して各部門から1名を選び表彰し若干の賞金を 提供しました。この5部門は ビジネス部門、エンターテンメント、ノンプロフィット部門、ICT 部門 イノヴェイションテクノロジイ部門です。どの部門の発表者も,思いがこもっていて素晴らしかった。若者の思いと真摯な気持ちがひしひしとつたわってきました。

イノベイション テクノロジイ 賞をもらった電気通信大学院の博士課程の粕谷昌宏 君はブレン コンピュターのインターフェスの研究をして、その応用として義肢、や義足を動かす研究をしています。 このブレン コンピュターで脳から指示で体を動かすことができるようになれば ALS の患者さんが歩けるようになりのではないかと大きな夢を持ちながら研究しています日本のものづくりの為に 粕谷君の今後の研究に期待したいとおもいます。

この粕谷君のほかに、わたくしが感動したあとの二人の発表者を紹介したい。

霜田直人 君の思い

東京農大の霜田君は日本の一次産業の活性化をどうすればいいのかを考えて 農林水産省の事業を行う“いろり”という学生団体に参加して全国の大学生たちと一次産業についてどうするかということを議論し行動する活動を継続しています。地方の農業、漁業などの現状を理解するために各地で実習に行き、その地方の方たちと交流を持ちどうすれば若い人達が一次産業にかかわっていけるかを体験とうして学んでいく活動を続けています。霜田君は“田畑と森と海でつながる学生団体いろり”(HP: http://irori-japan.com/ )の第3代代表として頑張っています。霜田君の一次産業に対する興味は2年前 アメリカのノースダコダの肉牛農家でひと春実習に行った時に農業や一次産業がいかに人々の生活になくてはならないものかを実感させられてそれから日本の一次産業産を真剣に考えるようになったようです。

若い人たちが森と海と農業に真剣に取り組、またそれが地方創生どうつながっていくのかをかんがえようとしています。
一次産業が自然との語らいで行われることは若い人たちにとってロマンかもしれません。しかし継続してビジネスにしていくには魅力ある産物を生みださないといけないしそして企業として利益も上げないといけないとおもいます。時あたかも TPP の話しが持ち上がっているしJA(全農)の改革も検討されているようですのでビジネスとして充分生きていけることをもっと真剣に考える時期だとおもう。霜田君は すごく真摯な情熱を持った方でした。これからもこのテーマを持ち続けて頑張ってほしいとおもいます。大根片手に意気のこもったプレゼンテイションでした。

上野啓司 君のチャレンジ
日本の学生がGraph 500 ベンチマークと言うグラフの問題を解くAlgorithm を設計して誰が一番早く問題を解決できるかを競うコンペティションで世界一となった。

東京工業大学の博士課程の 上野晃司君がスーパーコンピュターを用いてグラフのBig Data を処理する競争で世界一となりました。このコンペティションには世界の頭脳といわれる研究機関あるいは研究者が参加しています。インテル、IBM などの優秀なエンジニアが組織として参加していました。これに対して上野君は一人で立ち向かったのでした。そして見事、世界一になりました。

上野君は2011年から参加し、東京工業大学や東京大学のスーパーコンピュターを用いて2011年4位、2012年4位、2012年11月には「京」を用いて3位。そしてついに2014年6月「京」を用いてついに世界一になったのです。グラフの問題解決の指標として1秒間にどれだけのノードに行きつけるかを競うのです。GTEPS (Giga Traversed Edge per Second)でスピードが測られます。 

上野君は2011年からアルゴリズムの改良を続けついに世界一になったのです。上野君は理研の「京」を使って一位になりました。コンピュターの性能は現在はIBM のSequoia が世界一となり 京は2位になったようですが、上野君はアルゴリズムの改良を続け、次も1位を目指したいそうです。

とにかく個人で世界の頭脳と真正面から立ち向かって世界一になった上野君のチャレンジ精神にエールをおくりたい。また日本も京という スーパーコンピュターを作りそれが上野君の挑戦に貢献したのもまた日本の技術の優秀さを世界に誇示できたものとおもう。

将来は上野君が頑張ったこのようなアルゴリズムをもちいてBio Medical の研究あるいは 人間の脳の研究、あるいは交通量のSimulation などのBig Data の処理などに応用される可能性があるようです。上野君世界一おめでとう。これからも頑張って世界にはばたいてください。

世界の頭脳を向こうに回して世界一になりました。日本の若者もすごいです。上野君の今後の活躍に期待したい。そして今後とも 頭脳も Computer も世界一を維持できるように頑張ってほしいものです。