去年同じ専攻の大学院生20名ほどと話をしました。今回は24名でこの中に中国からの留学生が5,6名はいていました。日本にも外国から勉強に来る学生がふえているようですが、逆に日本からも外国に留学する人が増えてほしいものです。
グローバリゼイッションが浸透するなか日本はまだまだグローバルにものを考えたり見たりする企業なりあるいは個人が少ないのでは、シリコンバレイの持つ様々なエネルギーといろんな文化が交錯するこの地でそこで働く人たちと交流しその雰囲気に触れることで日本から来た学生たちは大いにエキサイトされるようです。 修士の学生だけに将来に対する意識をはっきりと持っています。シリコンバレイにきてますます自分が将来何をすべきかをしっかりと自覚したようです。
将来何をやりたいのかについて聞いてみると大半がエネルギー関係の仕事をしたいという(やっぱりClean Techがはやりのようです)。また経産省に入って日本の企業にために何かをしたいという人もいる。
この学生のプロジェクトは学生が自分たちでプログラムを作りそして企業訪問先の選定からアポイントまで自分たちでやっているようです。そしてスポンサーとしてトランスコスモスが社員二名を同行させてある程度の資金の援助を含めてこのプログラムをサポートしているようです。
企業としてこのように将来を担う若者たちをサポートしくれるとは大変ありがたいものです。日本の閉塞感を打破するには若者の鼓舞から始めないといけないのです。
そして私が期待するのは是非ともイノベイッションが生みだせる若者、そしてチャレンジ精神に富んだ若者が出てきてほしいものです。

かって 佐竹さんがCTC の会長のときに全国の学生から日本の将来をどうするかという懸賞論文を募集してその選に入って人たちのすべての経費を負担してシリコンバレイへ20名ちかくの学生をおくりこんだことがありました。佐竹さんはサンマイクロなどシリコンバレイのベンチャーを始まった頃から付き合いをして大いにサポートして日本えの展開をしてあげたりしていました。シリコンバレイのベンチャー企業の気風を充分知っていて学生達にその意気込みを見てきて君たちも頑張れという思いをそえていたのだとおもいます。
たまたまこのときにこの学生たちが私のところにもきましたのでシリコンバレイのアントレプレニヤの話しをし、そしてチャレンジ精神ということをしゃべったことがありました。とにかくかれらは凄く感激してその感動を日本に帰ってからシリコンバレイで何を学んだかをほかの学生たちに発表していました。それがほかの学生達に相当な影響の与えたようです。 その後9/11 などがあり景気も後退し、また佐竹さんも会長職を辞したこともあってその後のCTCの企画はなくなってしまいました。残念です、どこか同じような企画をしてくれる企業が出てくればいいのだが。

現在トランスコスモスは学生のシリコンバレイ探訪の企画を支援してすでに3年も続けているとのことぜひとも今後とも続けてほしいものです。トランスコスモスの奥田会長にはかってお会いしたことがありますが。後進を育てるという心意気のあるかただとおもいます。

このシリコンバレイのチャレンジ精神とイノベイッションを起こす素地はぜひみならってほしいものです。

九州大学の卒業生でSynnex という大会社を作り上げた Bob Huang という起業家が後進のために多額の寄付を九州大学にしました。そのお金で毎年九州大学の学生が10日ほどシリコンバレイの企業訪問とスタンホード大学などとの交流を行っています。彼らにも話をする機会があり彼らもまた大変感化されて今後の日本の担い手たらんという意気込みで日本へかえっていきます。

このように成功した人たちが後進のために手を差し伸べてくれることは大変ありがたいことです。もっと大企業がトランスコスモスと同じように若い人たちをシリコンバレイに送り込んでイノベイッションと チャレンジ精神を肌で感じてもらうような企画を援助してほしいものです。

大学のMBA の学生などがこのような企画をしてシリコンバレイをほうもんしていますが。やっぱり企業の援助があればもっと多くに学生が来れるのに。
日大のMBA の学生、慶応大学のMBA の学生なとの訪問をうけたこともあります。
草の根運動として将来の担い手を少しでも多くこういうチャンスを与えてほしいものです。
シリコンバレイでも ウエブ進化論の著者 梅田 望夫さんたちが若手の技術系の人たちを鼓舞するためのNPO JTPA という組織を作り毎年若手の活動に援助を行っています。

さて東大の学生26名とともに弁当の夕食をはさみながら話しをしました。
弁当を食べながらみんなとこごに話ができるので講演の一方通行よりもこの方が学生たちにもいいのではないかと、夕食を食べながらの話しあいをしました。
その後にシリコンバレイのベンチャーがどんなものかを見てもらうために Xambalaというセマン テックプロセッサーを開発した、Samba Murty(インド人)にも話をしてもらった、またサリナスで蘭の栽培で世界一の企業を立ち上げてアンデイ 松井さんについては私が変わりに説明してあげました。そしてもう一人アメリカのベンチャーに勤める
ドクター西田にDyyno という会社の紹介をしてもらった、若い人がシリコンバレイのベンチャーでどのように活躍しているかの例をも見てもらうためにおねがいした。

さて学生はシリコンバレイにきて3日目,時差が相当に答えているようで私の話のときはもう目がふさがってしまう人が数名出てきた、眠さにはかてないようでした。
眠くなるのをものすごくこらえて聞いている学生もいた。
しかしこの中に数名の人が目を輝かせて熱心にきいてくれた。やっぱり何人かの将来を担う人たちがこの中にいるのを確認できたような気がして安心しました、そして彼らが成長して日本を変えていってくれることを期待したい。

学生に対するサジェッション として卒業して企業に入ったらぜひとも5年はじっくりとその仕事を究めてほしいそうしてからほんとにやりたいことを見つけてそれから転向すればよいのです。
深くある道を極めたらそれが新しい事業をやるときに必ず応用がきくものです。
だから最初は5年ぐらいじっくりと一つのことに深くかかわってほしいとはなした。

またアメリカと言わずインドなど世界の国ぐににもでかげて見聞を広めてほしい。
たとえばガンジス川で沐浴するインド人を見つめて思いを巡らすのも考えさせられる経験だと思う。

最後に人の評価はその人の徳によります。イノベイッショウン、起業をしたいという野望は青年として当然持ってほしいいとおもいます。同時に自分の徳を積むことをおろそかにしてほしくない。そんな意味で座右の書を見つけてほしいという思いで安岡正篤の本から2,3章を読んできかせた。

安岡 正篤 の書より。
青年の精神
[大人を恥じさせるような純真さ若若しい情熱と気魄。不羈奔放(ふきほんぽう)な理想と寝食も忘れる勉強ぶりと偉大な人物に 私淑し。万巻の書を読み 師友を求め名山大川に遊び 酔生夢死に飽き足らず、何か感激に死のうとするような、やむにやまれぬ魂こそ青年の尊い精神である。]

また私は学生のころよく山に登った、今になってその時の思いと自然から受けた英気は
今でも時々自分の支えになっている。だから自然にも遊びなさいとつたえた。

徳を積むには、それにはやっぱり古典をよむことです。西郷隆盛が多くの漢籍を読みそれが西郷をして大人物にそだてあげたのです。
ありがたいことに多くの漢籍がわかりやすく解説された本がたくさんでています。
学生にぜひそういう本を読むように伝えた私が特に最近読んでいる安岡正篤さんの本をぜひ読むようにとサジェスッションした。

座右の書
{心を打たれるような身に沁みるような古人の書をわれを忘れて読み耽るときに、人間は生きるということは誰でもが知る体験である。それを積んでおると、しだいに時間だの空間だのという制約を離れて真に救われる。いわゆる解脱をする。そういう愛読者を持つことが、またそういう 思索、体験を持つことが人間として一番幸福であって、それを持つのと持たぬ のとでは人生の幸、不幸は懸絶してくる}

学生総勢 と Samba Murty , Dr.西田.

学生総勢 と Samba Murty , Dr.西田.

弁当Dinner をみんなで

弁当Dinner をみんなで

講演の合間にくつろぐみなさん。

講演の合間にくつろぐみなさん。

出会い
あの人に会ってみたい話を聞いてみたいと思う人があるものです。

その出会いの哲理 を 安岡正篤 は次のようにいっています。
{[人間は一生のうち逢うべき人には必ず会える。
しかも一瞬早 すぎず
一瞬 おそずぎないときに—]
これは「出逢い」の内にひめられた、神意というか、天意のめぐみについてその哲理の表現でありますとともに、一見偶然と見られる事柄も、すげて必然性の作用(はたらき)
によるということです。}

今日の学生たちとの出会いで彼等が何か得るものがあったとすれば私にとっては何よりですが。